第47回 白金観察会報告
第47回 白金観察会報告
「秋の自然教育園で、木の実・草の実・生き物の冬支度などを観察しよう!」
2024・11・10(日) 曇り
国立科学博物館附属 自然教育園
9:30~11:30
一般参加者:親子15組(大人17名, 子供18名)、大人1名
リーダー :19名
懸念された雨は前日の予報で曇りに変わり、一般参加36名をお迎えして予定通り実施の運びとなりました。リーダー参加は19名で、7班に分かれて観察会スタートです。
開始早々、入口付近のカラスウリの葉の上でトホシテントウの幼虫が出迎えてくれました。テントウムシの幼虫、というものを見たことがない人もおり、「初めて見た。」「(成虫と)全然違う。」という声が聞かれました。
序盤の路傍植物園ではサネカズラ、ムラサキシキブ、チャノキ、ガマズミ、アオキ、ムサシアブミ、ホウチャクソウ、カラスウリ、ヤブミョウガなど、色とりどりな植物の実を観察することができました。私が担当した班には植物に熱心な小学生がいて、センリョウとマンリョウの実の付き方の違いを披露してくれました。ムクロジの実で泡遊びをした班もありました。
しばらく歩いているうちに、異変に気づきます。そう、ひっつき虫です。夢中で観察しているうちに、ふと足元や袖口に目をやると、ヌスビトハギやキンミズヒキの果実がそしらぬ顔でひっついています。ルーペで観察して、かぎ状の細い毛でひっつく構造を理解してもらい、動物付着散布について学んでもらえたかと思います。
途中で一時雨が降った影響もあってか、昆虫はあまり出会えませんでしたが、水生植物園で越冬に備えたハラビロカマキリの卵のうを観察することができました。いわゆる「カマキリの卵のう(=オオカマキリ)」と違う形状のせいか、大人でも「へー!!」という反応でした。また、音叉を使ったジョロウグモの実験は大変興味を引きました。獲物と勘違いして勢いよく音叉に向かうスピードや、執念深くなかなかあきらめない(気づかない)様子に大人も子供も感嘆の声をあげつつ見入っていました。