第48回 白金観察会報告

第48回 白金観察会報告
「春の自然教育園で、春を待つ生き物、春を告げる花を観察しよう!」
2025・3・9(日) 晴れ
国立科学博物館附属 自然教育園
9:30~11:30
一般参加者:親子10組(大人13名, 子供15名)、大人2名
リーダー :15名
あんなに妹に「あげない」と言っていた、きれいなツバキの花を擬木の上に置いて走る子達。「あっ、キラキラ!」昨日の雨で濡れた砂利道に木漏れ日が降り注いでいる。彼らは誰に教わらなくとも自然の美を見つけるプロなのだ。「ここもキラキラ、こっちも。靴汚れちゃった」と笑う声が肌寒い森を暖めてゆく。森を抜け、水生植物園へ。「ウインナーがあった!」と男の子。ははん、ガマの穂だなと思いきや、落ちたハンノキの雄花か!一本とられた。先入観はいけない。「たしかに。どこから落ちてきたんだろうね?」…と問うや否や、また小径の先の方まで!広がっている彼らを再びヨモギ側に寄せに行き、武蔵野植物園まで行く途中の茂みでタヌキのため糞を紹介した。「えっ、何処にいるの?」以上に目を輝かせて彼らは「それ、おならより臭い??」。あと一週間前なら、春風に乗って漂ってくるおならどころではない臭気を堪能できたのに。おそらくどんなスプリングエフェメラルの花よりも鮮やかな体験になった筈なのに。でも彼らはマツの葉で相撲しながら今もゲラゲラ笑っている。自ら春を、観察を楽しんでいる。オオハナアブさながらフキノトウを飛び回っているだけで。